寝返りをすると腰にズキンと痛みがでます

「先生、腰が痛いんです」と時々ご来院いただくお馴染みさんからお電話です。

聞けば、日常生活しているぶんには、なんともないんだけれども、寝返りを打つと、ズキンと腰に痛みが走るそうです。

動診、動いてもらいます

動診・動いてもらいます。

けれども、思ったほど、体の動きは悪くありません。

体幹の前屈・後屈もねじりでも腰に痛みはでません。

少々、後屈で窮屈感がでます。

この方の腰痛も基本的には「座り病」であることにはまちがいありません。

「最近忙しかったですか」と聞いてみます。

「忙しくて、出張も続いているんですよ」ということです。

忙しいということは、坐つている時間が長いということを意味します。

座っている時間が長くなると、太ももの後面からお尻が圧迫され、血流がわるくなります。

また、骨盤の向きが仕事姿勢になり、後傾してしまいます。

ましてや、出張が続き、車の運転や、新幹線での移動が続くと、どうしても、その座っている姿勢は、骨盤が後傾、後ろに傾くクセがついてしまいます。

そんなことが原因で腰痛を発症する例は多いものです。

腰痛といえば、まずはふくらはぎからです

腰痛といえば、やはり、足、ふくらはぎのコリを確認して、そのコリの解消を狙います。

座り病、座りすぎからくる腰痛の場合、血流が悪くなるせいでしょう、ふくらはぎもはっています。

けれども、どうやら、ふくらはぎのもみほぐしだけでは、この方の腰痛の問題は解決しないようです。

仰向けから、うつ伏せになってもらいます。

その体位の変換の際に腰に痛みが出現しました。

立位での体幹のねじりでは痛みはでなかったのですが、ベッドに横になった際の体幹のねじりの動作では腰に痛みがでることがわかりました。

お腹を按腹します

仰向けになぅって、体幹のねじりの動作で腰に痛みが出るということは、これはねじりの動作の経絡を狙います。

そう、お腹の筋肉を狙います。

内腹斜筋と外腹斜筋です。

外腹斜筋「ボディ・ナビゲーション(医道の日本社刊)」からの写真です。

内腹斜筋と外腹斜筋は体幹、お腹の前面ばかりに目がいきがちですが、

どうしてどうして、脇腹から体幹の後面にまで広がっています。

骨盤、腸骨稜にも付着します。

お腹の表面である外腹斜筋を触れて、軽く按腹していきます。

胃のあたり鳩尾(みぞおち)周辺にコリを触れます。

コリを中心に丁寧に按腹し、お腹がやわらかくなった感触が伝わってくるまで按腹を続けます。

さあ、テストです。

寝返りを打ってもらいます。

すると、やはり、予想通り、スムーズに腰に痛みが生じることなく動くことができるようになりました。

やはり、座り病。

お腹の筋肉群

①腹直筋

②外腹斜筋

③内腹斜筋

これら三つの筋肉は、いずれも、体幹を曲げる、前かがみにする筋肉です。

座り病では、このお腹の筋肉が固くなってしまい、前かがみの状態のまま、骨盤とのジョイント部、腰仙関節が前傾してしまいます。

腰仙関節が前傾のまま立位になりますと、骨盤の後傾ができあがることになります。

体幹が前傾し、骨盤が後傾しますと、腰椎および体幹のねじりの動作に支障がでることがわかります。

このことが原因となって、腰痛を引き起こしていたと考えられます。

腰痛の際のお腹へのアプローチ、按腹というのも選択肢の一つといえます。